げおるげさん(千葉県)
投稿日: 2017年9月10日
4点
【軽量な車体と必要十分なエンジン】
車重は1.2LエンジンのGグレードで900kgと1t切りで、前車コルトの1030kgから130kgもの減量に成功しています。前車は1.3L四気筒エンジン、ミラージュは1.2L三気筒エンジンとエンジンそのものの動力性能の違いはありますが、1.2Lでも78PSと軽ターボ車以上のエンジン出力と車重のお陰で、コルトよりも加速がスムーズです。法定速度への到達もすんなりと回転数をあまり上げずに到達できるため、車重の軽さはドライブフィールに大きな影響を与えるようです。車体は軽量ですが、一昔前のコンパクトにありがちな、ドアを閉めるときのバィィィンみたいな下品な鉄板の音はしません。バフッと閉まりますよ。
【バランスのとれた小回り性能と高速安定性】
車体全長は3.8mを切り、車幅は168cmと小さめ、かつ最小回転半径が4.7mと15インチタイヤ搭載のくせに軽自動車並みに頭を突っ込んでいけます。また、車両のボディは空力性能を重視したデザインとなっており、プリウスに迫るcd値らしいので高速での安定性は案外と良いです。標準で切削光輝加工のアルミホイールが装着された15インチの扁平タイヤ(175/55/R15)とスタビライザー、リアスポイラーとリップ下エアダムが装着され、前述のボディ形状と相まって、130km/hくらいまでは特に怖くなく運転ができます。ハンドルの中立は比較的重めで、フラフラしないことも記載しておきます。あとスピードメーターは一丁前に200km/hまで刻んであり、100km/hで12時を指すシンメトリーなデザインなので案外とかっこいいですね。タコも付きます。
【装備の充実とコストパフォマンス】
2グレードしかないこの車両は、どちらのグレードも充実です。下位のMグレードでもオートエアコン、オートライト、アルミホイールに標準装着のPOTENZAタイヤ、キーレスオペレーション(ボタンでエンジン起動)など充実です。Gグレードになると、キセノンプロジェクターヘッドランプ、フォグランプ、ドアミラーウィンカなどが装備されるので、価格重視の方はMでも全く問題ありません。メーカーオプションで寒冷地仕様が選べますが、これは必須です。エンジン容量が小さいため冬場の初期暖房性能は低め(他社コンパクトと同等)です。寒冷地仕様OPを付けると電気式PTCヒーターがスタートアップヒーターとして作動する他、シートヒーターやドアミラーヒーターが装着されるため、冬場でも暖かです。
【シートのフィーリングと車内】
やはりここは価格相応といったところでしょうか。シートはコルトの柔らかめのシートから一転、硬めになって座り心地は良くなりましたが、サイド部分の張り出しが少なくホールド性に欠けるのが難点です。やはり長距離ではお尻が痛くなるのもシートの作りの問題かと。そして、アームレストがないというのも大きな問題です。コルトでは運転席にアームレストが備わっていましたが、今回それはDOPに格下げ、しかも長さが滅茶苦茶短い固定式になってしまって若干使いにくい。リアシートは、ワンマイルシートという程ではありませんが狭く、天井も空力性能の為に低くなっており、180cmの友人を乗せたときは窮屈そうでした。助手席も同人が座る場合は一番うしろまで下げてもまだ狭そうです。やはり全長を切り詰めた分、車内が犠牲になっているので、実質的には2人乗りと考えるべきです。タイ生産ですが、日本へのローカライズはリアシート以外は完璧です。リアシートの6:4分割は、運転席側が4であり、助手席側リアシートを倒すと3人までしか乗れません。リアシートを完全に倒した際の積載力はそれなりにありますよ。実家暮らしの友人の1人暮らしへの引越しはミラージュで完遂できました。
【先進安全装備の機能】
ここは人によりけりですが、先進安全装備が貧弱です。全グレード標準装備で
衝突軽減ブレーキが装着されるのはいいのですが、作動範囲が30km/hまでと、渋滞中うっかり事故などを防止するに留まっています。せめて60km/hまでは対応するものが良かったですね。要するに世代が古い衝突軽減ブレーキです。左折の車が横断歩道で詰まっている横を直進ですり抜ける(?)というよくあるシチュエーションで一度作動してびっくりしたことがあります。これは衝突軽減ブレーキあるあるネタのようですが。
【車両装備にちょいちょいある謎】
タイ生産の逆輸入車という扱いであり、国産車ながら輸入車です。タイ生産自体には何も感じませんが、キセノンヘッドランプのバルブはD5Sというマイナー規格で、ウインカーの配線は前後で極性が逆だったりします。ウインカーをLED化したときに配線で悩まされました。その他コストダウンや法規制は仕方ありませんが、コルトでは実現していた4席すべてオートパワーウィンドウが運転席のみ(これは法規制)、車内中央のルームランプがDOPでも存在しないのは困りものです。収納はコルトと大して変わりませんね、あまり多くはありません。ラゲッジ下のサブトランクは重宝しています。物が隠れてスッキリします。
2016年式の1.2LのGグレードを保有しております。燃費不正問題で騒がれる三菱自動車ですが、前車コルト後期1.3RXからの流れと、コスパの良さで車両を選びました。
前期のミラージュでは、のっぺり顔でどうしたものかと思いましたが、後期でメッキギラギラになって激変。個人的にはこれはカッコイイと感じ、契約に至りました。
燃費に関しては現在ODO4800km走ったところでの生涯燃費が12.5km/Lと、正直コルトより少しいいかなくらいの程度。アイスト付くくらいじゃ短距離は変わりませんね。参考までに、片道7kmの大学と片道3kmのアルバイト先へ行くのに日常的に使っているので、スーパー短距離であるがゆえの燃費の伸びなさだと思っております。千葉〜大洗の一般道200kmで20km/L(冬)、千葉〜奥多摩の往路一般道復路高速326kmで15km/L(夏)、千葉〜秩父の往復高速+郊外路340kmで18km/L(夏)と、それなりの燃費は出ます。にしても、燃費の為の三気筒なのに、他社コンパクトの1.2L〜1.3L程度の四気筒とあんまり変わらない燃費ですよね。向こうはアトキンソンサイクルの新型だからでしょうが、三菱も設計の古いエンジンをいつまでも使い続けるのは辞めてほしいものです。
世間で色々と言われる三菱ですが、自分が乗り続ける理由は単に、人と被りづらいからという理由が大きいですね。三菱の国内シェアは1%程度なので、滅多に同一車種同一グレード同一カラーなんてものは見かけません。市内で私のグレードとカラーは多分、私のミラージュのみです。こういう理由で車選びするのも良いんじゃないかと。
ということで総評とします。
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新車時価格はメーカー発表当時の車両本体価格です。また基本情報など、その他の項目についてもメーカー発表時の情報に基いています。